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【店長の所感】てんちょーのしょかん! Mさんのご家族といただきました
トンボチャリ号と前カゴのビール
番外編 2003年5月24日 自転車に乗って
 
5月24日(土曜日)
〜〜〜自転車をいただきました〜〜〜

もう、何ヶ月前だろう?
去年の9月頃だったと思う。
Mさんとチャリンコの話になって、何かの会話の中で「自転車で行けば?」なんて言葉に私は「自転車盗まれてしまいましてね。いつかきっと見つかるだろうと待ちつづけて5年。もうだめですね。買うのもしゃくでしてそのまんまですよ。あははは」
「うちにチャリが2台乗らないのがあるからあげるよ」
思ってもいない言葉だった。「本当ですか?」お宅の場所もよく知らないまま。どんなチャリンコなのかもしらないままいただくことになった。
「何で取りに来る?」
バイクでチャリンコを運ぶのは無理だ。
「電車で伺って、帰りは乗って帰りますよ。」
「あははは!」その頃はまさか本当に乗って帰るだなんてMさんは冗談としか思っていなかったらしい。
「2台あるなら僕ももらいたいです」
そういってきたのは山田さんだ。
「じゃあ一緒に行こう!」そう言って何ヶ月も過ぎた。
その頃、熱心なのは山田さんの方だった。
「いつにしようか?」忙しい人なので彼にスケジュールを合わせることになった。
そして、いい気候の秋が過ぎ、冬になって暖かくなった5月。
「この日に実行しよう!」となったのだけれども、山田さんは時間がたつに連れて行くのが億劫になってしまったようだ。「本当に行くの〜?」と言う山田さんと「本当に来るの〜?」のMさん

ところがだ、1週間前の18日になってMさんが言う。
「昨日、あげる自転車に乗ってみたけど、1台がものすごい音を立てるんだよね。ベアリングかな?あれは乗るの無理だよ。歩く人が振り返るぐらい凄い音。」

2台中の1台だけになった。
山田さんは「残念だね〜長谷川さんに譲るよ。」(うれしそう)
そして、私一人で帰ってくることになった。

山田さんはずっと心配していた。当の本人は小田急線の乗り継ぎの方を心配していた。
「小田急線って急行とか特急とかあって分からないよ〜上手く生田駅に着けるかな?」
心配するところが違うと言われた。
前日に地図を用意して見た。定規で計ってみる「直線で35kmぐらい、まあ大体40kmぐらいってとこかな?」
「100kmはないんだ〜」まったく私って。
100kmって行ったら御殿場までの距離だよ。
じやあそんなに遠くないな・・・そりゃあ御殿場に比べたら、40kmの生田なら距離も短いし近いわけだ。
「基準を間違えてる。しかもママチャリで帰ってくるんだし。」
たしかにそうだった。

チャリンコがもらえてうれしいって言うのもあるんだけど、それよりもやってみたいって言う気持ちが強い。
こんな体験めったに出来ないかも?そんな気持ち。

当日、11
時に小田急線生田駅無事に到着!お邪魔しまして期間限定の和菓子までいただき(ウーロン茶。煎茶、玄米茶のそれぞれ違ったお味で1口サイズ美味しかった〜)
「私、期間限定に弱いのよ。」って言う奥様がとっても可愛い。
シーズー
MIXの「コロ」ちゃんとしばらく遊んでいざ出発!
「うち、ビール呑まないから持っていって」とお言葉に甘えて
500Lのビールカンを4本いただく。
ご丁寧にタオルでくるんでくれました。これならガタガタ言わなくていいね。


これなんだけどね」
いただくチャリンコは「ママチャリなんだよ。」なんて言っていたんですが、私がもう5年も前に家の前で盗まれてしまったチャリンコと同じタイプのトンボハンドル。

10年も前のなんだけどね」いえいえ、立派な物です。(私が所有していたのも10年以上前のでした)
それにとっても気に入っちゃった。実際にこの目で見るまでは、帰る途中で壊れたらどうしようなんて不安だったんですから、油もさして空気も入れてくれてしっかりとメンテナンスまでしていただいてこの日を待っていてくれたなんて、うれしかったんです。大変お待たせいたしました。半年以上もお待たせしちゃいましたね。

そして、始まる長谷川のチャリのミニ旅。薄曇の走るのには最高の天気と気温。
1200分 出発!
「ここを線路沿いに行って小さな踏切があるから、渡ってまっすぐ行くと1つめの信号を右で世田谷通りだよ」さあ、これから始まる無謀なチャリでのミニ度胸試し。
踏切を渡り時計を見ると11時58分。12時ジャストに出発しようと、踏み切りの脇で待つ。
地図で道を確認して「3.2.112時!出発!」
ペダルをこぐ。「いいじゃない!いいじゃない!うん!とってもいい感じ!これなら帰れる!」トンボチャリ号は軽く走り出した
世田谷通りを行く
私の行く先の三分の一は世田谷通りが占める。この道は以前通った記憶はない。初めての道だ。チャリが走れる道があるのか?交通量は?そして人通りは?ほとんど人通りがなく走りやすい。まずまず好調。
128
多摩川を渡る橋「多摩水道橋」に到着。これを超えたら東京だ!いい場所に住んでるな〜と元トンボチャリ号の持ち主を思う。
川を渡る坂道も何のその!景色をながめつつノンビリ行こう!

世田谷通り 桜丘付近。車の交通量が少ないので排気ガスまみれにならなくていいかも?と考えていたが、進むにつれ車が多くなり渋滞。その横をチャリは走る。
爽快爽快!
12時40分 
馬事公園通過。私ものすごいムキになってチャリこいでる。いけないなこの調子だと後半 持たないかも?ほんの少しだけペースダウン。でもいつしかまた必死で漕いでる。 坂が辛い・・・。なだらかな上り坂。車だとそう感じないんだろうな。Mさんは「坂道はほとんどないよ」っていっていたけど、チャリにはちょっと辛いかも?
13時13分
 神泉町交差点付近。渋谷、日本橋の表札。 おしゃれなお店も増えてきた。髪の毛ボーボーでばさばさ、チャリをちょいっとだけ置いてショッピングもしてみたかっな。
でもそう言う目的じゃない「また今度、又今度ね」人通りも多くなるが、走行には差支えがないがここでもなだらかアップダウン坂。 前を行くお兄さんとペースが合うし、人がよけてくれるので走りやすい。よし、ついていくぞ!
13時14分 
東邦生命ビルが見えてきた。 渋谷駅に近い!なだらかで長いのぼり坂が続く。これが結構つらい。前を行くお兄さんも立ち漕ぎ!私はすわり漕ぎで行くもんね〜・・・無理でした。それでもかろうじてチャリを押して歩かず。上りきると息が切れていた。 スローダウンして呼吸を整えてると、道玄坂へお兄さん行っちゃったよ。元気だな。そっちの道がショートカットで246号いけるんだけど、人が多いし、走りずらそう。私は遠回りでもこっちへ行く!
13時17分 
渋谷駅ハチ公口に到着。 さすがの土曜日の午後人が多い。
思い通りに走れなくなる、道いっぱいに広がって歩く人たち、歩きながら携帯電話でメールか?前を見ていないのでぶつかりそうで怖い。
トイレタイム!公衆トイレを借りる。トイレに入れるときには入っておこう。 ジュースを飲んで、上着を脱ぐ。結構汗だく。 風に当っていたら寒くなるかも?と考えていたので上着が邪魔になる。 ここから、人が多く、坂道もあるので押して歩く。渋谷駅のバスターミナルでは逆にチャリが邪魔になってるよ〜。
13時39分 
246号青山大学の前、こどもの城前を通過。懐かしいね〜。学校があったからね。すっかり変わっちゃって。
人通りは多い行けど道幅が広いので走りやすい。ベビーカーを押しながら歩いている人が多い。若いママたちでいっぱい。

13時50分 
青山三丁目の神宮外苑へ続くイチョウ並木でちょっと休憩。
ホンダのショウルーム前付近。バイクの新製品ちょっと見ていきたいな〜・・・。我慢我慢!
14時6分
赤坂見附の交差点を過ぎ、横のホテルオークラを眺めつつまたまた小休憩。この先、なだらかで長い坂が目に入ったから。体力を貯めるため。車の交通量も少なく、歩行者もほとんどいない。ましてやこんな格好でチャリに乗ってる人もいない。チャリに乗っている人を見かけてもツールドフランス風の人たちばかりだ。

14時15分 
最高裁判所を左手に。
長い塀が続く、警官が何人も見回りしてる。 「止められたらどうしよう?」悪いことしていないのに、前カゴのビールを爆弾だと思われやしないかとちょっと緊張。監視カメラもあちらこちらに。
14時17分
 三宅坂の交差点に到着。皇居のお堀が姿を見せる。 マラソンをしてる人がたくさん。緑が増えると落ち着く。ここを一度チャリンコで通ってみたかったんだよね。のどかにお散歩してるご夫婦達がなんともほのぼの。
14時20分 
皇居のお堀沿いを走る。ゆるやかな下り坂で、気持ちがいい!このままノンストップで小岩まで飛んでいけ!
14時23分 
桜田門に到着。記念にとトンボチャリ号と桜田門を一緒に撮影。
14時29分 
日比谷通りに入る。ここからもしばらく皇居の周りの道を行く。大きな鯉と白鳥?が居た。
14時35分 
東京駅の赤レンガが見える。大手町駅パレスホテルの交差点を右折。
14時41分 
東京駅ガード下の飲食店の裏の薄暗い危なそうな道。なんかただよっているようなそんな感じがして、早く通りぬけた。
国道6号線へ入る。
新日本橋付近、右側に三越本店に通じる道。土曜日の都心はいいね〜歩道も広いから走りやすい。ちょっと寂しい感じもするけど、週末は空気がいいよ。
14時53分 
小伝馬町。ここは私が昔働いたこともある会社の近くのベローチェ。ちょっとお腹がすいたのと、甘い物が食べたくなったのでお茶しました&おトイレを。
 ここまで来るとなんとなく安心してきたけど、まだまだ道のりは遠い。
土曜日はオフィスがお休みなので、空いています。走りやすい。
15時14分 
チャリ主はお茶して疲れも回復、トンボチャリ号もしばし休憩。さあ!後半戦に行ってみよう!がんばろうねトンボチャリ号!小岩に行こう!
15時21分 
浅草橋。川に浮かぶ屋形船。下町に来たなと実感。浅草橋の大きな交差点。
道に歩道用のゼブラがなかったりして、渡りにくい。チャリノ空気が少し甘くなってきたかな?それとも足が疲れてきたか?ペダルが重く感じ、振動が気になりだす。
15時24分 
国道14号へ入る
春のうららの隅田川〜♪で隅田川の両国橋。
水上バスが行ったり来たり。♪上り下りの舟人が〜♪
しばらく自転車を止めて見ていました。天気は薄曇、気温もちょうどいい。
15時28分 
両国国技館前。通り道ではなかったのですが、ちょうど5月場所の開催日だったので、寄ってみました。のぼりがたくさん。
朝、総武線の電車でお相撲さんを何人か見かけました。 両国国技館とトンボチャリ号。国技館の右後ろに江戸東京博物館。
15時47分 
蔵前橋通りへ入る。
亀戸天神。足に疲れを感じ始めてきました。歩道と車道の段差がきつく感じてきて、頭と首が痛くなってきた。これから先休みを取ると時間がたつに連れ、辛くなりそうなので、亀戸天神へは行かず(寄ってみたかったけど、気力がない)鳥居のみ画像に収める。コピーした地図も10枚中残り3枚となりました。
15時54分 
隅田川から小岩まで、川を越える橋が多くなる。車は直線だが、歩行者やチャリは迂回路が多く、橋を渡るのに坂道が辛い。膝が痛くなってきた。 日が陰ってきて寒くなったので、上着を着る。旧中川を渡る。いったん江戸川区に入ります。
16時2分 
平井大橋を渡る。新小岩の駅も近い! 眺めがいいのでしばらくぼーっと川と高速を走る車を見ていた。これを渡ると葛飾区に入ります。
16時3分 
いつまでも眺めてると日が暮れてしまいそうなので、ここら辺で・・・.初めて通る道ではないはずなのにチャリンコだと新鮮。しかし、この平井大橋が長い!ここはよく釣りをしてる人も多いのだけれども、もう夕刻。誰もいない。
16時17分 
2度目の環七を超える。足が痛い・・・お尻が痛い・・・。あと少し、もう少し。
上一色陸橋。また、江戸川区に入ります。くぅ〜
16時19分
最後の川、中川の上一色橋を越える。これを超えると本当に後少し。帰ってきたぞ!と言う気持ちで早漕ぎになる。
16時25分 
見慣れた街、小岩の我が家へ到着!
アパートの階段3段をトンボチャリ号を抱えてあげる。 足が震えてる。きちんと歩けない。歩き方を忘れてしまったかのよう。 
またここで、盗まれてはいけないと、家の前まで持ってきて止める。 「お疲れ様!がんばったね!いらっしゃい!トンボチャリ号!私が今日から君の主人だよ」
家に入ると、今までのことはほんの短い間の出来事でしかないようだけど、足がそれは違うと言ってるかのようにパンパンで膝が痛い。ガニ又歩き。
生田から小岩まで距離にして40km。所要時間4時間25分。予想していた時間より早く着いた。
まだ明るいうちに帰れたし、道にも迷わす、事故にも遭わずして帰れたのはありがたいこと。
車やバイクだと一瞬に通り過ぎてしまう風景だけど、チャリで走っていろいろと苦労しながら走れてとても面白かった。
いい経験になりました。
しかし、マラソン選手って言うのは凄いね、42.195kmを2時間ちょっとで走ってしまうんだから。
お風呂に入ろう〜そして疲れを取っていただいたビールを飲むぞ!
Mさん、Mさんの奥様、お嬢さん、そしてコロちゃんにいちごちゃん(ジャンガリア)本当にどうもありがとうございました!大切に大切に使わせていただきますね。

しばらく、仰向けになって頭の中で今まで走ってきた道を始めから思い出していた。
そしてまた家にゴールした後、携帯を見てみると、友人達からショートメールが届いていた。
「今どこ?がんばれ!」
「もうすぐだ!がんばれ!いい気候でよかったね」
すっかり夢中になってチェックしてなかった。
心配してくれていたようだ。ありがとう無事ついたよ。
「あんたも、もういい年なんだからよく考えなよ〜」
あははは!それを言われちゃぁ何にも言い返せないや。(終)
               

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